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No,6 ふるさとの風景 2007年4月5日

大学進学で愛媛に住み始めて以来、実家に帰省するのは決まってお盆とお正月。

それ以外の時期には、余程大切な用事でもないと帰ることはなく、19の春から10年間は、故郷の春と秋の景色を知らずに過ごしてきた。

3年前の春、親父が倒れて入院した。1、2日経ち、もう大丈夫とのことではあったが、やはり一度顔を見ておきたくなり、東京から7時間かけて帰省した。

その時に撮った一枚の写真。親父が入院していた病院であるとともに、34年前に自分が生を受けた病院でもある。そこから見える風景。生まれた頃とは随分変わっているのだろうけど、やはり懐かしさでいっぱいな気持ちになる。

生まれ育った町も、少し車を走らせればスーパーやコンビニが増えているのに気づく。新しく広い道路が出来る一方で、田んぼの中を通る畦道は、どんどん減っていく。

この場所から見える景色も、やがては変わってしまうかもしれない。

幸いなことに、3年経った今でも親父は元気でいてくれる。これからも毎年2回、子供を連れて帰省するハズ。そのたびに1枚1枚。丁寧に想い出を記録しておきたい。
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